第1章 運送業の開業 1「運送業の始め方【完全ガイド】」

(一般貨物自動車運送事業の開業手順)

結論|運送業を始めるには「許可取得」が最初のステップ

運送業を始めるためには、まず一般貨物自動車運送事業の許可を取得する必要があります。
この許可は、トラックを使用して他人の貨物を有償で運送する事業を行うために必要なものです。

運送業は比較的参入しやすい事業といわれることもありますが、実際には以下のような厳格な許可要件が定められています。

  • 営業所の確保
  • 車庫の確保
  • 必要車両台数の確保
  • 運行管理者の配置
  • 資金要件の充足

これらの条件を満たしたうえで、運輸局へ申請を行い審査を受ける必要があります。

また、許可取得後も

  • 運輸開始届
  • 運賃料金届出
  • 事業用ナンバー取得

など、事業開始までに必要な手続きが複数存在します。

そのため、運送業の開業を検討する場合には、制度の全体像を理解したうえで準備を進めることが重要になります。

本記事では、運送業の開業を検討している方に向けて

  • 運送業とはどのような事業か
  • 許可取得までの流れ
  • 開業に必要な主な要件

について、わかりやすく解説します。

運送業とは|貨物自動車運送事業の基本

運送業とは、トラックなどの自動車を使用して他人の貨物を有償で運送する事業をいいます。

この事業は法律上、貨物自動車運送事業と呼ばれ、
「貨物自動車運送事業法」によって規制されています。

貨物自動車運送事業は、大きく次のように分類されます。

一般貨物自動車運送事業

他人の貨物を有償で運送する事業です。
一般的に「運送会社」と呼ばれる事業者が該当します。

特定貨物自動車運送事業

特定の荷主の貨物のみを運送する事業です。

軽貨物運送事業

軽自動車を使用して貨物を運送する事業です。

一般的に、トラックを使用して運送会社を開業する場合は
一般貨物自動車運送事業の許可が必要になります。

運送業を始めるまでの流れ

運送業を開業するまでの基本的な流れは次のとおりです。

①事業計画の作成

まず、運送業の事業計画を作成します。

例えば

  • 使用する車両
  • 営業所の所在地
  • 車庫の所在地
  • 運送する貨物の内容

などを検討します。

この段階で、許可要件を満たすことができるかを確認することが重要です。

②営業所・車庫の確保

運送業を行うためには、営業所と車庫を確保する必要があります。

営業所は、事業の拠点となる場所であり、
車庫はトラックを保管する場所です。

車庫については

  ・ 営業所から一定距離内にあること

  ・ 配置する車両をすべて収容できる面積があること

  ・ 前面道路を車両が通行できること

  ・ 他用途と明確に区分されていること

  ・ 使用権原(所有または賃貸契約)があること

などの条件があります。

③必要車両台数の確保

一般貨物自動車運送事業では、
原則として5台以上の事業用車両を確保する必要があります。

(※霊柩車など一部例外を除く)

この車両は

  • 自社所有
  • リース

いずれでも認められています。

ただし、車両の種類や用途によって条件が異なる場合があります。

④人的要件の確保

運送業では、次のような人員を確保する必要があります。

運行管理者

運行管理者は、運転者の安全運行を管理する責任者であり、

運行管理者資格者証を有する者を配置する必要があります。

また、配置人数は事業用自動車の台数に応じて定められています。

主な業務は

  • 点呼の実施
  • 運転者の指導教育
  • 運行計画の管理

などです。

また、車両整備を管理する整備管理者も必要になります。

⑤資金要件の確認

運送業許可では、事業を安定して運営できるだけの資金があるかどうかも審査されます。

例えば

  • 車両購入費
  • 保険料
  • 人件費
  • 燃料費

などを含めた資金計画を作成する必要があります。

⑥運輸局へ許可申請

要件を満たしたうえで、地方運輸局へ一般貨物自動車運送事業許可申請を行います。

申請後は審査が行われ、
標準処理期間はおおむね45か月程度で許可の可否が決定されます。

運送業の開業準備で重要なポイント

運送業の開業では、次のような点でつまずくケースが多くあります。

車庫の要件を満たしていない

車庫については

  • 面積
  • 接道条件
  • 営業所との距離

などが厳しく確認されます。

物件を契約した後に要件を満たしていないことが判明すると、
申請ができなくなる可能性があります。

資金要件の確認不足

資金要件では、事業を継続して運営できるだけの資金があるかどうかが審査されます。
申請時には、預金残高証明書などにより資金の裏付けを示す必要があります。

資金計画を十分に検討せずに申請を進めると、
審査で問題となる場合があります。

必要書類の作成ミス

運送業許可申請では、多くの書類を作成する必要があります。

例えば

  • 事業計画書
  • 運行管理体制図
  • 車庫図面
  • 資金計画書

などです。

書類の不備があると、審査が長引く原因になります。

まとめ

運送業を始めるためには、
一般貨物自動車運送事業の許可取得が必要になります。

開業までの主な流れは次のとおりです。

1 事業計画作成
2 営業所・車庫確保
3 車両確保
4 人員確保
5 資金計画
6 許可申請

これらの要件を満たしたうえで、地方運輸局へ申請を行うことになります。

運送業の許可申請は専門的な手続きが多く、
事前の準備が非常に重要です。

制度の理解を深めながら、計画的に開業準備を進めることが大切です。

運送業許可申請は行政書士へご相談ください

運送業の許可申請では

  • 営業所・車庫の要件確認
  • 事業計画の作成
  • 申請書類の作成

など、専門的な知識が必要になります。

事前の確認が不十分なまま手続きを進めると、
申請が認められないケースもあります。

当事務所では、運送業の開業を検討されている方に向けて
許可申請のサポートを行っています。

運送業の開業をご検討の方は、
お気軽にご相談ください。

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